この記事では、パブリッシャー様が作成した GDPR メッセージが 2024 年 1 月 16 日までに公開されなかった場合に、パブリッシャー様に代わって Google が設定する GDPR メッセージについて説明します。
2024 年 1 月 16 日より、欧州経済領域(EEA)、英国、スイスのユーザーに広告を配信する際は、IAB の透明性と同意に関するフレームワーク(TCF)と統合された Google 認定の同意管理プラットフォーム(CMP)を使用する必要があります。適切な GDPR メッセージをまだご用意されていない場合は、AdMob アカウントにログインする際に、GDPR メッセージ オプションを選択するよう求められます。
GDPR メッセージの作成を選択した後、2024 年 1 月 16 日までにメッセージが公開されなかった場合は、既存のインタースティシャル広告ユニットまたはアプリ起動時広告ユニットに表示されるデフォルトの GDPR メッセージの公開が、可能な場合に試みられます。この GDPR メッセージは、後でカスタマイズしていただけます。
公開されたメッセージが表示されるようにするには、最新の Google Mobile Ads SDK をインストールして広告ユニット導入(Android にはバージョン 22.5.0 以降、またはiOS にはバージョン 10.8.0 以降)を使用する必要があります。広告ユニット導入で GDPR メッセージを表示するには、アプリ起動時広告またはインタースティシャル広告が必要です。同意を取り消すリンクをアプリに追加することは、パブリッシャー様の責任です。
注: 広告ユニット導入は、要件を満たすための中間的なソリューションです。欧州経済領域、英国、スイスのユーザーにパーソナライズド広告を引き続き配信するには、できるだけ早く Google 認定の CMP を導入することを強くおすすめします。
Google の CMP を使用する場合は、AdMob でメッセージを作成し、Google User Messaging(UMP)SDK をアプリに追加できます。広告ユニット導入を使用して Google がパブリッシャー様に代わってメッセージを作成する場合、UMP SDK にアップグレードした後でもこのメッセージを使用できます。
CMP はいつでも他のものに切り替えが可能です。Google 認定の CMP から任意のものをお選びいただくことができます。別の CMP を選択した場合は、Google のシステムがこれを検出し、2024 年 1 月 16 日の GDPR メッセージの公開は行われません。
GDPR 同意のオプションを確認する
GDPR メッセージを公開する前に、AdMob にログインしてメッセージの設定を完了しておく必要があります。設定では、アプリユーザーに表示する同意に関する選択内容についていくつかの情報をご提供いただく必要があります。
[GDPR メッセージの同意オプションを確認する] ダイアログで、ユーザーに表示するオプション(同意しないオプションを含めるかどうかなど)を決定します。含めた場合、メッセージには、広告パートナーおよび広告パートナーの目的に同意しないという選択肢がメッセージの最初のページに 1 回のクリックでユーザーに表示されます。
メッセージには次のいずれかを表示できます。
- 「同意する」および「オプションの管理」
メッセージには 2 つの選択肢が表示されます詳しくは、2 ボタン型の GDPR メッセージに含まれる要素をご確認ください。
または - 「同意する」、「オプションの管理」、および「同意しない」
メッセージには 3 つの選択肢が表示されます詳しくは、3 ボタン型の GDPR メッセージに含まれる要素をご確認ください。
2024 年 1 月 16 日までにアカウントにログインしなかった場合は、同意メッセージに「同意する」、「オプションの管理」、「同意しない」が表示されるようになります。なお、GDPR の設定はいつでも変更できます。
デフォルトの GDPR メッセージ設定
Google によって GDPR メッセージが公開される場合、次のデフォルト設定が適用されます。GDPR 設定は後でいつでもカスタマイズできます。
GDPR 設定 | 説明 | デフォルト値 |
マイアプリ | このメッセージを表示するアプリを選択します。 | Google が、CMP が実装されていないアプリの検出を試みます。 |
広告ユニットの導入 | インタースティシャル広告ユニットとアプリ起動時広告ユニットにメッセージが表示されるようにします。 | 有効 |
言語 | メッセージを表示する言語。 | メッセージの作成は、プライバシーとメッセージ機能のメッセージで使用できる EEA、英国、スイスのすべての言語に対応しています。言語がユーザーの言語と一致しない場合は、英語がデフォルトの言語として使用されます。 |
ユーザーの同意オプション | アプリユーザー向けのメッセージに表示されるユーザーの同意オプション。 |
AdMob で選択した同意オプションに設定されます。 オプションを選択しなかった場合は、同意メッセージに「同意する」、「同意しない」、「オプションの管理」が表示されます(「閉じる」オプションは表示されません)。 |
スタイル設定 | メッセージの形式とスタイル。 | フォント、スタイル、色などはカスタマイズできません。 |
プライバシー ポリシーの URL | アプリのプライバシー ポリシーの URL |
Google Play ストアまたは App Store に掲載されているアプリの場合、プライバシー ポリシーの URL は、そのアプリのストアの掲載情報に設定されます。ユーザーを特定のプライバシー ポリシーに誘導するには、URL を更新する必要があります。 サードパーティのストアに掲載されているアプリの場合のみ、空の URL が使用されるため、URL を更新する必要があります。 注: プライバシー ポリシーのページは、Google の EU ユーザーの同意ポリシーによって必須とされています。 |
ロゴ | アプリに関連付けられたロゴ。 |
無効。 注: 広告ユニットの導入を使用しているアプリでは、ロゴを使用できません。同意メッセージにロゴを表示するには、UMP SDK を実装してメッセージをカスタマイズする必要があります。 |
同意を取り消すリンク | アプリユーザーが、アプリでの Cookie またはパーソナライズド広告の使用に対する同意を取り消すことができるリンク。 | 同意を取り消すリンクをアプリに追加するのは、パブリッシャー様の責任です。 |
広告パートナー | Google の EU ユーザーの同意ポリシーにより、欧州経済領域(EEA)、英国、スイスのユーザーの個人データを受け取ることになる広告パートナーをすべて特定し、そのデータの利用に関する情報を提供する必要がある。 |
「よく利用される広告パートナー」です。これは、あらかじめ選択された広告パートナー(旧称「広告技術プロバイダ」)のリストです。 以前に GDPR 設定で「カスタム広告パートナー」を選択した場合は、その広告パートナーが使用されます。 アプリの収益化にアド マネージャーと AdMob の両方を使用している場合、同意メッセージには両方のサービスで選択した広告パートナーの組み合わせが表示されます。 |
正当な利益のコントロール | アプリユーザー向けのメッセージに表示される正当な利益のコントロール。 | すべてのオプションが有効になっており、表示されます。 |
「同意する」、「同意しない」、「オプションの管理」の 3 つのボタンを含む GDPR メッセージの例をご確認ください。
GDPR メッセージをカスタマイズする
デフォルト メッセージのテキストと書式設定要素は、いつでも変更できます。更新可能な設定の例は次のとおりです。
- スタイル: アプリの編集基準とデザイン基準に合わせてメッセージを編集し、書式を設定できます。
- ユーザーの同意オプション: たとえば「同意しない」ボタンを表示したくない場合は、メッセージのボタン オプションを変更して非表示にできます。
- ロゴ: アプリにロゴが関連付けられている場合は、メッセージにロゴを追加できます。ロゴを追加するには、UMP SDK を実装する必要があります。
- 広告パートナー: あらかじめ選択された広告パートナーのリストに対し、広告パートナーを追加または削除できます。GDPR 広告パートナーを管理する方法の詳細
- 正当な利益のコントロール: サイト訪問者に正当な利益のコントロールを表示するか、表示されないように無効にするかを決定できます。正当な利益の設定を管理する方法の詳細