ロードブロッキング広告申込情報でクリエイティブの表示順序を重視する場合は、マスターとコンパニオンのクリエイティブ セットを定義して、コンテンツでどのクリエイティブを最初に表示するかを設定します。
「マスター」クリエイティブは常に最初に表示され、その後に「コンパニオン」クリエイティブが表示されます。「マスター」クリエイティブがない状態で「コンパニオン」クリエイティブが配信されることはありません。アド マネージャー レポートでは、クリエイティブごとにインプレッションがカウントされるのではなく、マスターとコンパニオンの 1 つのクリエイティブ セットが配信されたときに、ロードブロッキング広告申込情報で 1 回のインプレッションがカウントされます。
1 つのクリエイティブ セットで、「マスター」クリエイティブは 1 つ、「コンパニオン」クリエイティブは 8 つまで設定できます。
詳細については以下をご覧ください。
始める前に
この機能はデフォルトではオフになっているため、アド マネージャ―でネットワーク管理者がオンにする必要があります。
- Google アド マネージャーにログインします。
- [管理者] [全般設定] [機能] をクリックします。
- [マスター / コンパニオン ロードブロッキング] 機能をクリックしてオンとオフを切り替えます。
- [保証型ロードブロッキング] 機能(GPT SRA のみ)をクリックしてオンとオフを切り替えます。
マスターとコンパニオンの広告タイプを設定する
- 新しい広告申込情報を作成し、広告タイプとして [ディスプレイ(マスター / コンパニオン)] を選択します。
- [想定されるクリエイティブ] で [クリエイティブのサイズ] を選択します。これにより「マスター」クリエイティブのサイズが決まります。続けて「コンパニオン」クリエイティブのサイズとして [コンパニオンのサイズ] を選択します(複数可)。
マスターとコンパニオンのロードブロッキングのそれぞれのサイズの定義には複数のクリエイティブ セットを追加できます。その場合は、定義ごとに固有のマスター クリエイティブ サイズを指定する必要があります。
- (省略可)[サイズを追加] をクリックして、マスターとコンパニオンの追加のクリエイティブ セットを設定します。
- コンパニオンの配信方法を次の中から選択します。
- 省略可: マスター クリエイティブは、一部のコンパニオン クリエイティブでスロットを使用できないページにも配信可能です。アド マネージャーでは、ロードブロッキングに一致するすべてのスロットで、他のクリエイティブ セットや広告申込情報のクリエイティブよりもコンパニオン クリエイティブが優先的に表示されます。
- 少なくとも 1 つ: マスター クリエイティブは、一緒に配信できるコンパニオン クリエイティブが少なくとも 1 つある場合にのみ配信されます。
- すべて: マスターとコンパニオンのクリエイティブ セットがすべて揃った状態でのみ配信されます。
これには、シングル リクエスト アーキテクチャ(SRA)を使用する Google パブリッシャー タグが必要です。これ以外のタグを使用した場合、この設定の広告申込情報は [省略可] に設定されたものとして処理され、コンパニオンの配信は保証されません。広告申込情報のクリエイティブにクリエイティブ レベルのターゲティングが適用されている場合は、配信に影響が生じる可能性があります。
- [保存して...] > [クリエイティブ セットをアップロード] をクリックします。クリエイティブ セットのサイズグループが複数ある場合は、1 つを選択します。
- マスター クリエイティブと最大 8 つのコンパニオン クリエイティブをアップロードして、[保存] をクリックします。通常どおり、既存のクリエイティブを追加したり新しいクリエイティブをアップロードしたりできます。
コンパニオン クリエイティブ サイズのクリエイティブは必須ではありません。マスター クリエイティブ サイズのクリエイティブは配信に必須ですが、コンパニオン サイズは省略可能です。
ただし、広告申込情報で [コンパニオンの表示] 設定を [少なくとも 1 つ] に設定している場合は、広告申込情報を配信するためにコンパニオン クリエイティブが少なくとも 1 つ必要です。
- アップロードするクリエイティブが他にある場合は、[クリエイティブを追加] をクリックして、該当のマスターまたはコンパニオンのクリエイティブをクリックします。
コンパニオン クリエイティブを複数のクリエイティブ セット間で共有している場合は、コンパニオン クリエイティブが割り当てられている最初のクリエイティブ セットのみが配信されます。
タグ設定に関する注意
Google パブリッシャー タグ(GPT)のモードとタグタイプはいずれもマスターとコンパニオンのクリエイティブ セットに対応していますが、ロードブロッキングで最適な掲載結果を得るには、タグの設定に注意が必要です。
広告リクエストの処理順序について理解しておく
広告サーバーで広告リクエストが処理される順序は常に、ウェブページやモバイルアプリからの到着順となります。SRA を使用している場合でも、広告リクエストの処理順序はタグコード内の googletag.defineSlot()
関数の順序によって決まります。
SRA が有効でない場合、マスター クリエイティブは広告申込情報のターゲティングに一致する最初の広告スロットに配信される必要があります。最初の方で定義された広告スロットが広告申込情報のターゲティングに一致し、マスター クリエイティブのサイズとは一致しない場合、またはより優先度の高い別の広告申込情報が配信される場合は、ロードブロッキング全体が配信されません。例を表示
非同期レンダリングと同期レンダリングのオプションはロードブロッキングの配信には影響しない
これらのレンダリング スタイルはクリエイティブの表示方法に影響を与える可能性がありますが、広告サーバーでの広告申込情報の選択には影響しません。
保証型ロードブロッキングには SRA が必要
Google パブリッシャー タグの SRA を使用する場合は、最初のリクエスト時に広告サーバーにすべての広告スロットが通知されます。これにより、アド マネージャーでは [コンパニオンの表示] 設定が適用可能なことが認識されます。タグで SRA を使用しない場合、[コンパニオンの表示] 設定は無視されます。
同じサイズの複数の広告スロットには個別のクリエイティブが必要
広告申込情報に指定された各クリエイティブは 1 つのページに一度しか配信できません。そのため、ロードブロッキング表示する広告スロットごとに個別のクリエイティブをアド マネージャーにアップロードする必要があります。
たとえば、ページに 300x250
の広告スロットが 2 つある場合、300x250
のクリエイティブ 1 つを両方の広告スロットに配信することはできないため、300x250
のクリエイティブを 2 つアップロードする必要があります。
コンパニオンは他の広告申込情報よりも優先される
ロードブロッキング広告申込情報が 1 つの広告スロットに配信されると、それ以降そのページで一致するすべての広告スロットへの配信では、その広告申込情報の残りのロードブロッキング クリエイティブが他の広告申込情報よりも優先されます。これは、他の広告申込情報の方が優先度の値が高い場合でも当てはまります。
例を表示728x90
のマスター クリエイティブと、300x600
、60x60
、300x250
の 3 つのコンパニオンからなる 1 つのクリエイティブ セットを指定したロードブロッキング広告申込情報があるとします。この広告申込情報を正しく配信するには、GPT コード内で、この広告申込情報に一致する他のどの広告スロットよりも前に 728x90
の広告スロットが定義されている必要があります。
クリエイティブ セットを保存すると、定義したコンパニオン サイズは、幅の狭いものから広いものへ、高さの低いものから高いものへと並べ替えられます。そのため、この例のコンパニオン サイズのリストは 60x60
、300x250
、300x600
の順序になります。
この広告申込情報をページに配信するには、次のような広告スロットの定義を使用します。
//Define the master creative
googletag.defineSlot("my_ad_unit", [728, 90], "random-001")
//Define the companion creatives
googletag.defineSlot("my_ad_unit", [300, 250], "random-002")
googletag.defineSlot("my_ad_unit", [[300, 600], [300, 250]], "random-003")
googletag.defineSlot("my_ad_unit", [60, 60], "random-004")
ここでは、ページ上に 4 つの広告スロットが定義されています。ここで重要なのは次の点です。
- SRA を使用する場合でも、アド マネージャーではスロットの定義順に処理が行われるため、最初に一致する定義済みスロットはマスター クリエイティブのサイズと同じものでなければなりません。これにより、コンパニオンの配信方法で [すべて] を選択して、広告申込情報でクリエイティブ セット全体をロードブロッキング表示できるようになります。
なお、1x1
などのサイズを最初に追加した場合、このロードブロッキング広告申込情報とは一致しないため、ロードブロッキング表示は引き続き可能です。 300x250
のクリエイティブ サイズには該当する広告スロットが複数あります。そのため、300x250
と300x600
の両方のコンパニオン クリエイティブが確実に配信されるよう、フレキシブル スロットを最後に定義しています。フレキシブル広告スロットを最初に定義した場合は、両方のコンパニオンが該当するため、アド マネージャーではフレキシブル広告スロットに対して300x250
のコンパニオン クリエイティブが選択される可能性があります。その場合、フレキシブルでない300x250
の広告スロットには300x250
と300x600
のどちらのコンパニオン クリエイティブも配信できなくなります。- SRA が有効になっておらず、
728x90
の広告スロットより前に300x250
の広告スロットが定義されていた場合、ロードブロッキング表示は行われません。これは、広告申込情報のマスター クリエイティブのサイズに一致する広告スロットより前に、その広告申込情報に一致する広告スロットが見つかる可能性があるためです。
クリエイティブ セットに関するレポートを作成する
クリエイティブ セットを使用するロードブロッキング クリエイティブの場合、デフォルトではマスター クリエイティブのインプレッションのみがレポートに表示されます。マスターとコンパニオンの両方のクリエイティブのインプレッションをレポートに表示する方法は 2 つあります。
レポートに「マスター / コンパニオン クリエイティブ」ディメンションを追加する
また、レポートの各行にクリエイティブの正確なタイプを表示するには、「マスターまたはコンパニオン」ディメンション属性も追加します。
レポートに「マスター / コンパニオン クリエイティブ」ディメンションを追加した場合、クリエイティブ セットのクリック数は個別に表示されます。「クリエイティブ」ディメンションのみを追加した場合、クリック数はマスター クリエイティブに集約して表示されます。
レポートに「クリエイティブのサイズ」ディメンションを追加する
この場合、レポートにはマスター クリエイティブのサイズのみが表示されます。